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地球人会議−環境〜世界を襲う水不足

世界を襲う水不足、日本への影響は?

川の水は、地球に存在する水のわずか0.0001%

地球は水の惑星と言われています。宇宙から撮影した写真が示すように、地球は青い水球であり、表面の約60%が水面です。そういう意味では、いくら水を使っても安心だ、と思われるかもしれません。しかし、人間の観点からすると水は豊富ではありません。

地球全体にある水の量の97.5%は海水で、淡水はわずが2.5%。しかも、その淡水の約70%は南極などの氷河で、30%は地下水です。川として地表を循環している淡水は、地球に存在する水の、なんと0.0001%にすぎないのです。この、人間の生存にとって欠かすことのできない地球上の川の水や地下水の70%が農業用水に使われ、20%が工業に、10%が日常生活に使われています。


干上がる河川、低下する地下水位 多くの国で水状況が急速に悪化

干上がる河川我々人類はこれまで、川として地表を循環している淡水と、地下水を利用して食料を生産し、これまで発展してきましたが、特に近年、世界各地で川の断流や地下水位の低下など水不足が深刻化してきました。原因は、増え続ける人類を養うための食料を生産する農業用水の増大によるもので、中国では、流域面積が日本の国土の2倍にもなる黄河で、川の水が海まで到達しない断流が頻繁に起き、また、インドやアメリカなどの一部では、地下からの揚水の増加により、毎年地下水位が低下しているなどの報告があります。

国連が1997年に行った世界淡水アセスメントによれば、「世界の約3分の1の人々は、すべての水需要を満たすのが不可能だと思われる、いわゆる水不足という状況下にある国で暮している」と報告し、この割合は、人口の増加と経済成長がともに限られた水の供給を圧迫することから、2025年までには3分の2へと倍増するだろうと警告しています。

水不足で世界的な食料危機も

水不足で食料危機水不足は一般に農業用水の不足を意味します。なぜなら、各国では水使用量の3分の2以上を農業用水が占めており、節水対象の筆頭におかれる場合が多いからです。

米国のシンクタンク、国際食糧政策研究所(IFPRI)と国際水管理研究所(IWMI)は、世界全体で2025年までに、農業用水不足によって、現在の米国の生産規模を上回る年3億5000万dの穀物供給が失われる恐れがあるとの報告書を発表しています。特に途上国では、急速な人口増や都市化などから、今後20年の水の使用量が少なくとも50%増加すると予測。水獲得競争の激化で農業用水の利用が著しく制約され、食料生産に深刻な悪影響をもたらすと警告しています。

日本は食料という形で、世界中から“大量の水”を輸入

日本は、年間降水量が平均1750oと世界平均の2倍で、世界有数の多雨地帯です。世界各地で起きている水不足の問題は、一見、日本人にとって遠い問題のように思えるかもしれません。

しかし、食料自給率40%の我が国は、60%の食料生産に必要な農地と農業用水を海外に依存しているということになります。日本が海外に依存している農地は日本の農地の2.4倍、農業用水では440億‰/年と推計されており、かんがい農業で穀物1dを生産するためには1000dの水が必要といわれている中で、日本は食料という形で世界中から大量の水も輸入しています。世界で水不足が深刻化すれば、直ちに日本の食に影響が出るのです。

水は国民に食料を供給する農産物の生産に不可欠であり、毎年、約1,000億トンが必要
日本の水の輸入相当量

水資源の安全保障に向け、世界的に議論が本格化

水資源の危機など地球的環境問題が深刻化を増す中で、2002年8月に世界180カ国の首脳らが参加して、水問題を主要なテーマに、「持続可能な開発に関する世界首脳会議(環境開発サミット)」が南アフリカで開かれました。主な議題としては@水など天然資源の保全と管理A持続可能でない生産消費形態の変更B貧困の撲滅−などで、清浄な水、エネルギー、食料安全保障等へのアクセス改善など、各国に一層の行動を促す「世界実施文書」を採択されました。

また、2003年3月には、日本で世界水フォーラムが開催され、環境開発サミットで約束された国際的水問題の解決に向け、各国の具体的な行動を導くこととしています。

こうした国際的な議論の中で、先進国における消費のあり方が、環境保全型か、持続維持可能かどうかが厳しく問われています。特に、世界の食料や木材を大量に買いあさる、輸入大国日本への世界の目は厳しく、我が国においても、国内の食料安全保障・環境保全に向けた長期政策を真剣に検討するとともに、地球環境保全に向けた国際貢献を前提に積極的な提言・行動が必要なのです。

※参考資料 財団法人河川管理財団「水ものしり百科」、レスター・ブラウン「エコ・エコノミー」、ワールドウォッチ研究所「地球白書」、UNFA「世界人口白書2002」


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